肩の荷が下りる


エリクソンの発達課題に幼児期の課題として「積極性VS罪悪感」というものがあります。
幼児期(3歳から6歳)の間に起きるイベントとして幼稚園や小学校など初めての集団生活を体験し始めたときに
その中でルールを守れないことや自分の思い通りにならないこと(相手にも意思がある)という体験を通して他者と折り合うことを学んでいきます。

この時にうまく行ったと感じた経験は「積極性」として、
うまくいかないと感じた経験は「罪悪感」として記憶されます。
この罪悪感は結構厄介な場合があります。

大人になってもこの感覚がうまく抜けない場合。
何かをして、相手の顔色に変化がない、感謝の言葉がない。こっちに関心を向けてくれない。
些細な行動に対して、自分の期待している反応が返ってこない時になんとなく自分が悪いという感覚にとらわれます。

このなんとなく悪い感覚は「悪い子」「邪魔する子」のような少し幼い言葉で記憶されている場合が多いようです。
幼少期に記憶するのでその時期に使っていた言葉で記憶されるのでしょう。

カウンセリングなどでこの感覚が弱まると肩の荷が下りたような気持ちになります。
今まで自分が悪い子と感じないように相手の話を聴かないようにしていたり、
即反応したり、期待に応えようとしたり
相手を理解する間を持たなかったり、
些細な部分で反応していたことが変わり、

相手の話が染み渡るようになったり、一旦落ち着いて反応できるようになったり、
相手の話を理解する間が持てたり、
自分の中で感じている感情を感じる間ができたり、
間を持てるようになったり、

ちょっと肩の荷が下りて楽になる感覚が出てきます。
自分が悪いという感覚は些細なものかもしれませんが
行動するときに楽になっているとを感じます。